Stacks Image 890
困ったものを見つけた。
師匠の店のガレージにボロッボロのTDR。
タンクは腐って、キャブもない。
走れたら、凄いぞ。
RZを凌ぐ加速の2サイクル250、衝撃のオフ車だ。
今どき超レアな車体には違いない。

ひまーな正月三が日、iPad見ていて、見つけちゃった。
5000円のキャブ左右セット、復活させられるかは、
やってみなければ、判らない。
エイっとポチッ。
わずかなきぼうを信じた、苦難の道程が今始まる。

値段も決めずに、師匠口説いて、我が家のガレージに持ち込む。
洗車と仕分け。廃棄決定部品と最初からの欠品、パーツを集めるのに苦労しそうだ。
先ずは有り物、ゼファ−400のタンクを載せてみる。
フレームとタンクの止め金具の幅に差がある、
加工は必要だが載るでしょう。
オフはやめてオンロードに変更します。
転がっていた一文字ハンドル付けてみました。
サイレンサーは左右逆にしてフレームの内側を通して装着、
今風の後姿にしてみる。
後輪のフェンダーを加工、ナンバー位置もズラしてロースタイルにする。
ブレーキランプもシートレール下に移せればいいので、ステーを考える。
Stacks Image 906
塗装は南紀のパールパウダーを使ったパールホワイト。
シートは自作で、シートカウルは工事用ヘルメットを使って
成型加工。タイヤもオンロードにしました。
ザックリは出来て走れる。5500回転からの加速はクレィジー。
白煙を吐きながら、身をよじってアクセルオープンを強要するマシンは、
世の中に嫌われ、修理のメーカーサポートも全くされない事も頷ける。
昔者の単車乗りとしては、高校生のクソガキに戻った気分で、ワクワクする。
迷惑な形態のこのバイクTDR改ではあるが、走れる間は、勘弁してもらいたい。
世間に厄介を掛けながら俺も、こいつも後少しは走る。
     「古いもので排気煙・走行音など迷惑であるが、違法では無い。
     くたびれた外装の寄せ集めパーツの中古車ではあるが、ポンコツでは無い。」
Stacks Image 911
軽量の車体は楽しいのです。
1000cc200kgのカジバもリッタークラスとしては、充分軽量で扱いやすい車両ですが、
法定速度+α位までの常用速度領域でのTDR改は(乾燥重量130kgの車重と爆発する2サイクルエンジン45ps〜58psにパワーアップ)で本領を発揮する。
東名高速や関越に乗らない限りカジバVラプトールといい勝負をします。
Stacks Image 918
7ヶ月乗ったある日、情報が入る。
すげぇ、31年前生産のこの車体のレーシィングチャンバーとサイレンサーを作る職人がいた。
2ヶ月の制作期間と安くは無い制作料のこのパーツが必要なのか自分に問う事になる。
絶対の必要性は無い、でも付けたい、音が聞きたい、迷った末の結論は、
何年乗れるか、どれだけの距離を走るか、これらの事柄は一切無視して、
付けたいから付けるという、ガキの熱を採用した。
ムダかと問われて、ウンと答えたら、車もバイクも全て無用に成ってしまう。
                       「無駄が要るんだって、アホウな男には。」

で、完成。  「カッコいい」
排気系のtune-upで低速トルクが増え、高回転のパワーも増えた様だ。
軽くなった車重も効いている。
アクセルを「開けろ開けろ」と駄々をこねる、性格ががより顕著に成ってしまったが、
気を付けながら、出来るだけ永く付き合いたいと思います。
Stacks Image 938