美容室から    06         アイメイク
立体の話、面倒くさくて、大変だったね。書いてても参った。
じゃ、目の話
アイメイク
最近のメイクは、やたら目に力が入っていて、凄いね。バランスは大丈夫?
カラコンとつけまで、メイクの終わる娘は、おきざりにするよ。
ファミマで買った -つけま-そのまま付けちゃ駄目でしょう。目幅を考えてカットしなさい。毛先も自然にそぎなさい。
ごっそり付けたマスカラが、ダマダマでべっとり何てのも頂けない。
 
うちの猫の話をします。  ひょこっとやって来て、住み着いて、のうのうと、暮らしている猫が居ました。長毛種でグレーに黒の斑点模様のある猫で器量良しの子なのですが、口の悪い客には「絞った雑巾みたいな色ね」と評され、「清潔ですよ、俺シャンプー巧いので」と私。  「ミレさん」と呼ばれていた。皆がそう呼ぶので「ミレさん」なのだろうけど、理由は分かりません。何しろ口の堅い女で、何も言ってくれません。ただ食事時に、キッチンでウロウロします。
ペットの素晴らしいのは、許せる範囲の迷惑しか掛けない事です。 何代もペット役の出来た理由で、彼等の強みでも有るのでしょう。 
飼い主をメイドや執事扱いする付き合い方ですが、こっち側が勘違いする程度は可愛い。  
寒いので勝手に人の布団に潜り込むのだろうが何故か嬉しくしてくれた。
此の猫が、年を取って、動きが悪く成り、お尻の周りを汚す様に成った。 毎回洗うのもホネなのでお尻の周りの毛を少々短くした。  
後ろ姿が、安っぽいぬいぐるみに成ってしまった。 これは格好が悪いと思った私は、美容室のセニンングシザース(そぎ鋏)を持ち出して、お尻の周りの毛にそぎを入れ、切らなかった毛との境にもグラデーションを付けて馴染ませた。 格好良く成った。  
へぇ〜良いねと思った私は、調子をこいてフェイクの毛皮の付いたコートのエリにも挑戦してみた。 安いフェイクの毛皮が、ミンクに変わった。  平面や直線は、自然界には存在しない。 
直線ハサミの横切は、人工的で安っぽい仕上げと成る事を、此の猫に教えてもらった。 餌代はけして高くは無かった。

安い量産の付けまつ毛でも、刃先を何度も立てに入れて毛先に表情を持たせれば、付けて自然な「まつげ」になります。
まつ毛は、目尻に向かって段々に長く成るグラデーションを持っている物で、目尻も目頭も同じ長さで、同じリズムの繰り返しの毛先では、
いかにもフェイク、アンドロイドに見えちゃいます。 自然さは大切です。
カラーコンタクトにしても、しっかりコスプレしてのコミケの会場でなければ不自然に思える物を町で使うのは、どうかと思います。
瞬きをする時、カチカチと機会音がしないかと心配に成ります。 

化粧もしっかり仕上げて、尚、何もしていない様に見えるのが「粋」で、化けてますよぉ〜じゃ「野暮」つてもんでしょ。  
衣装や背景とコラボレーションした色使いで色彩と認知していいのは、アイシャドウと口紅くらいだと思います。 
チークや睫毛は有ってより自然が良い。  世間は美人が好きなのであって、メイク美人が好きな訳ではありません。  
デイタイムとイブニングスタイルとガラドと呼ばれるお祭りの化粧と、TPOはしっかり意識したいものです。
舞台メイクは濃い物です、客席が遠い為のサービスです。 バレエのプリマドンナのメイクは劇場に照明装置のない時代の名残です。 歌舞伎の隈取りだって、そんな時代に何とかお客様に感動を伝えようと、考えだされた手法です。
ハイビジョンやブルーレイが当たり前に成った、今の映像の現場では、寄りのカメラに耐える素肌メイクをします、違和感無く外を歩ける様な自然なメイクが主流す。 

付けまつ毛は、自然に付けよう。  チョツと目が印象的で大きめに見せるアテムで、これでもかぁ〜と人をビックリさせる道具ではない。アイラインも此処は目では有りませんの位置まで塗るものではない。 化粧でなく趙ォ出来の悪い変装なんて、ダサ。
付けまつ毛は、まつ毛の直近に付けます、目を大きく見せる効果を狙うなら角度の調整で行った方が無難、付ける前に自分のまぶたに合わせた癖付けを、丁寧にしておきましょう。  購入時のまつ毛の容器は付けまつ毛を美しく見せる様に出来ていて、貴女の眼の事は考えていないのです。 自分用の小道具に、セットアップしましょう。
アイラインは、より密生したまつ毛に見せ、眼球の存在感を増し、目力を強力にする事を目的に付ける物です、まつ毛の根元を埋めて行く様に付けます。 ラインと呼ぶのですが、線として書きすぎると、レディ・ガガに成って、浮きます。 悪目立ちは、不都合を呼び寄せるかもしれません。 ラインを引いた後に、パウダー式のアイライナーでぼかす位の気は使いましょう、使いやすい細めの筆を使って下さい。
神様は細部に宿る物です。

前後しましたが、アイシャドー。
頑健下垂をおこす事のない薄いまぶたを持った西洋人は、顔の彫りも深すぎてアイホールが引っ込み、暗く成り老けて見えて仕舞うので、色味を補って、明るく見せる様に、派手な色も使います。
まぶたも厚く、額も低い東洋人は目が出て見えます。目の際に色味を置いて、華やかにする際も、アイホール全体に、ベースと同系色で少々暗めの明度のシャドウを置いてぼかしたり、目と眉の中間に積極的に影色を置く3色使いで、上まぶた部の広さや平坦さに変化を付るこは、よく為される技法です。 まぶたの中央を明るくして縦方向の立体感を強調する手も有ります。 一重まぶたで上まぶたでの色彩技法が効果的でない方には、下瞼を積極的に使う技法も有ります。
いずれの場合にも、置いた色の位置は動かさずに周りと馴染ませる、ぼかしが重要なテクニックになります。
化粧品のオマケのチップとコンパクトの鏡でこちょこちよ遣ってないで、一流モデルや女優の様な、筆型のチップや筆を使ってご覧、ずっと使いやすいし、先の形状も色々有るので、仕事も速いし好結果も出ます。

色味の選び方は、ベース色、口紅の色、髪色、洋服の色等を考慮しなければならないのですが、基本を何所に置くのかが大切でメイクに合わせて、他者を選ぶのか、衣装に合ったメイクをするのか、優先順位を決めて於かねば成りません。
各部がてんでに主張するとトータルバランスが取れずに全体としてお洒落な物には成らないので注意です。 
同系色の淡付けから、練習して下さい。 色味は好みであれば何を選ぼうと良いのですが、寒色系のシャープな感じや、暖色系の情熱的ムードを一作品の基調にして、混在を避けた方が失敗は少ないものです。
各色彩の彩度を下げ、淡い色にして行くと、シャープ感や情熱感を持ちながらも、柔らかで大人しい方向に変化もします。
拮抗する色の配色は難しいのですが、より個性的な作品を創る上で、ぜひ覚えたい課題です。
拮抗する2色を並べて使用するときは、一方をメインの色と決めて、他方の彩度や明度を下げる、または、色面積を減らす等して、同じ力で主張し合って分裂する事態に陥らない様に注意しましょう。 補色対比の様な強い配色でも、片方を差し色に使う等、比率を変えると巧く行ったりします。 実験して観察する事をお勧めします。
はっきりした答えは誰にも出せない世界なので、あなたの感性に期待しますが、映画・雑誌・ネット情報等のメディアから、美術館の鑑賞や通りを歩いている時に見えたもの、旅行先の山の景色さえ、先生なのですから、しっかり勉強して下さい。 
第一歩は「あれ良いね、素敵」と思う物をどれだけ見つけられるかです。 (今日これから散歩しちゃおうかな、なんか、見つけられそう。)

図形の時に習った黄金分割比やフィボナッチ数列の考え方を、色立体に当て込んだら、面白い結果が出るかも知れない、コンピューターのアルゴリズムは使えないのか、大勢が気持ちいいと思う比率が有るかも知れない→今思った私の課題

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